夫婦の理想をかなえ、現実にうまく対応
 完成見学会が開催されたのは、田辺市中万呂のTさん宅。約82坪の敷地に建つ、延べ床面積約59坪の木造2階建てです。
 施主のTさん夫妻と高垣工務店との出会いは、営業担当の石山登啓さんが人物紹介された新聞記事からでした。「こういう人に家づくりを任せてみたい」。切り抜きを持って会いに行ったそうです。
 入ってまず、目を引くのは広々とした空間。ダイニングキッチンとリビングの間にある全開戸を開けると22畳の広さになります。Tさん夫婦には友人が多いということなので、アイランドタイプのキッチンを囲み、にぎやかに楽しい時間を過ごせそうです。子育て中のため、電磁波を気にしなくてもいいようガスの床暖房を導入しています。
 Tさん夫婦が最もこだわったのは「図書室」で、完成して最も気に入っている部分でもあるそうです。ともに読書が好きなため、本をたくさん置けて、ゆっくりと読める空間が欲しかったそうです。書斎を兼ねた6畳の部屋に、本棚をたっぷり確保しています。また、階段部分のデッドスペースも、本棚として有効活用しています。
 女性にとって気になる収納は、上下階ともに十分。1階には家族で多目的に使える土間の物置、2階には5畳のウオークインクローゼットと6畳の小屋裏収納部屋があります。
 Tさんの妻が最も喜んでいたのは「石山さんがお義父さんとも十分に話をし、こだわりを理解したうえで調整してくれたこと」。例えば、サクラとナツメ、フジの木を切らないでほしいという希望を尊重し、リビングの窓の真正面にサクラがくるように設計したり、フジ棚に合うよう庭がデザインされたりしています。

地球に優しい太陽光発電
 太陽光発電は、化石燃料を燃やさない自然エネルギーなので自然に優しいということは誰もが知っています。一方で「設備が高価で、財布にやさしくない」というイメージが強いのも事実です。
 しかし、最近は太陽光発電設備の製造コストが安くなっています。原油高への不安が尽きない今だからこそ、導入する価値が十分あるようです。
 毎日の発電量をチェックすると、自分が地球環境の保護に一役買っていることが実感できます。
 Tさん宅では3.2kwの太陽光パネルを屋根に設置。発電量がその日の消費電力を上回った場合は、電力会社に買い取ってもらえます。

人の集まる部屋に仏壇を
 かつて、仏壇が置かれる部屋は、最も人が集まる部屋でした。そんな空間で、仏壇は家族と喜怒哀楽を共にしてきました。
 ところが、ライフスタイルの変化や住宅の洋風化により、仏壇が置かれるのは「仏間」でしかなくなり、人が集まる空間ではなくなってしまいました。
 京モダン仏壇は、現代の生活様式や間取り、インテリアに合うようデザインされているので、昔ながらの仏間でなくても違和感なく設置できます。人の集まるリビングに置くことで、子どもたちが自然に手を合わせるようになります。
 世界三大銘木や屋久杉といった国内外の高級素材を取り寄せ、すべて国内で加工しています。野球が好きだった人にはタモ、楽器が好きだった人にはバーズアイメープルなど、故人の生き方にちなんだ素材の選び方もできるのです。
 今回の見学会で、ダイニングキッチンには、バーズアイメープル製のシンプルスタイル仏壇を置きました。茶系の床との調和が自然です。リビングには屋久杉製のミニ仏壇。横にテレビを置いても違和感がなさそうです。もちろん、和の部屋にぴったりの仏壇もあります。
 京モダン仏壇ギャラリーの中田真寛さんは「故人と一緒に食事をしたりテレビを見たりし、同じ時間を過ごしてほしい」と言います。

家づくりと仏壇(対談)
高垣工務店・石山啓登さん(右)
京モダン仏壇ギャラリー・中田真寛さん(左)
 
【石山】家の営業をしていて、仏壇をどうするのかが課題になるケースと、逆にまったく考えていないケースがあります。
 
【中田】確かに、家を建てる時に仏壇は課題になります。かっこいい家にしたいし、専用の仏間をつくるのは一般的でなくなっています。
 
【石山】仏間を用意するスペースが確保できない家もあれば、まだ必要がない場合もあります。
 
【中田】モダン仏壇なら、仏壇のために無理なスペースをつくらなくていい。デザインも、家を仏壇に合わせておかなくても、仏壇が家に合わせてくれます。田辺市内のイベントで集めたアンケートでも、80%の人が家具調の仏壇がほしいと回答しました。
 
【石山】以前、仏壇をリビングに置いているお客さんがいました。自分も、もし死んだら家族の近くに置いてもらいたいと思います。
 
【中田】モダン仏壇は斬新なようですが、人が集まる場所に置くという昔ながらの考えが根底にあります。
 
【石山】自然なデザインなので、部屋が重い雰囲気になることもないですね。
 
【中田】仏間という部屋にこだわるよりも、人の集まる部屋に置くことで手を合わせたり話しかけたりする回数が増えればうれしいですね。

見学リポート
 Tさん宅を拝見し、最も印象に残ったのがTさん夫妻と高垣工務店・石山さんとの親密さでした。Tさんの妻から話を聞くと、家を建てるまでにさまざまな課題を克服してくれたことや、希望をうまく形にしてくれたことへの信頼が感じられました。人と人とのつながりが大事だという石山さんの考えもよく表れていると思います。
 家は、ダイニングキッチン&リビングが心地よい空間でした。空調効率を考慮して全開戸で区切られているのも良かったです。
 一般的に、広い部屋が少ない2階はやや陰気になることがあります。Tさん宅の2階は廊下が約10mと長いのですが、木の梁(はり)をむき出しにして廊下の天井を高くし、さらに天窓を付けて明るい空間にしています。
 今回、展示用に置かれた仏壇は、驚くほどに違和感がありませんでした。これから家を建てる人や、仏間に抵抗のある人にぜひ見てもらいたいと思います。
○法人名
株式会社高垣工務店
○代 表
高垣 功
○住 所
田辺市神子浜2-20-14
○TEL:0739-25-2768
○FAX:0739-25-2769
○営業時間:AM9:00〜PM6:00
○定休日:盆、年末年始
高垣工務店ホームページ
企画・制作 紀伊民報マルチメディア事業部

家づくりに5つの基本
高垣工務店の家づくりには5つの基本があります。その基本をまとめてみました。
【強】… 地震、台風に十分耐えられる、強くて長持ちする家
【用】… メンテナンスがしやすく、安全で使いやすい家
【感】… 風が通り、明るく、健康な家
【美】… 耐震性を高めたグリッド構成により美観を整え、デザイン性を高めた美しい家
【経】… 無駄なお金をかけず、将来にわたってお金のかからない高品質で経済性に優れた家
「こんな住まいを誰もが建てられるよう営業、設計、工事管理、アフターサービスが一体となって取り組んでいます」と高垣社長は話します。

ポイントは「バランスのいい設計」
強くて快適で、しかも安い家-。相反する要望をどのように実現したのでしょうか。その秘密の一端は、家の構造にありました。一言で表すと「シンプルでバランスのいい構造」です。
「柱、耐力壁の配置と直下率が重要なんです」と同社。どういう意味ですか?
柱の直下率というのは、2階の柱の下に1階の柱が来る率、耐力壁の直下率は、2階の耐力壁の下に1階の耐力壁がくる比率です。高垣工務店の設計基準では、いずれも60%以上と定めています。また、耐力壁をバランス良く配置することで、建物の重心(重さの中心)と剛心(強さの中心)のずれを小さくしています。この基本的な考え方は、注文住宅でも、高垣工務店の提案住宅である「JUST(ジャスト)1500」でも変わりません。「JUST1500」については、さらに詳しくご紹介します。

本物の安くていい家の提案「JUST1500」
ジャスト1500は、4LDK、40坪で税込み1,500万円です。しかもこの中にはオール電化のキッチンやユニットバスはもちろん、カーテンや照明器具まで含まれています。すぐに住める状態で引き渡して1,500万円ですから驚きです。坪単価は37万5000円と、40万円を切ります。
この低価格は、建物を規格化することよる設計費や現場管理費の圧縮、機械プレカット構造材の使用による現場作業の省力化など、合理的な設計と企業努力により実現しました。

見学リポート
田辺市中芳養で行われた完成見学会は、若い家族連れでにぎわっていました。
外壁がグレーと白で整えられ、すっきりとしたおしゃれな雰囲気です。8m×8mの四角い形の家は、耐震性に優れています。
間取りで印象的なのは、居間。明るくてゆったりとしています。隣の和室とを隔てるドアを開け放つと、さらに空間のゆとりが感じられます。2階には、収納が備わった6畳洋間が2部屋、8畳洋間、6畳のウォークインクローゼットがあります。
この家では、1階の床を木の柔らかい質感が楽しめるパイン材にしたり、床の間を収納にしています。2階のウォークインクローゼットは部屋として利用できるように、小さな明かり取りの窓やパソコン用の差し込み口も設けていました。規格住宅であっても、施主さんの要望に応えてくれるところがうれしいですね。

設備は人気商品
女性の一番のチェックポイントはキッチン。映える赤で統一され、収納も豊富でな一流メーカーのシステムキッチンでした。もちろん、オール電化。バス、トイレも同じく一流メーカーの人気商品。実は人気商品の方が価格が比較的安く、アフターケアも充実しているので安心なのです。数種のなかから選ぶことができる照明器具や、カーテンまでがこのプランに組み込まれているのも注目ポイント。しかも、大きな費用がかかる浄化槽までが価格に含まれています。説明を受けて、びっくりしました。

充実した保証
高垣工務店が建てる家には5つの保証が付いています。それは(1)地盤保証(2)工事保証(3)完成保証(4)シロアリ保証(5)10年の瑕疵(かし)保証です。
「地盤保証」というのは聞き慣れない言葉ですが、同社は建築予定地の地盤調査した後でなければ家を建てません。近年、住まいを脅かす深刻な問題になっているのが、造成地の不同沈下。家の地盤が場所によって違う沈み方をすることで建物が傾いたり歪んだりする現象です。地盤調査に基づいて、適切な構造の基礎を設計します。それでも万一事故が起きた場合、最高5000万円まで保証します。
工事保証は、工事中の火災やトラブルに対する保証。完成保証があるので、施主は安心して家づくりを任せることができます。これだけの保証がついていれば安心ですね。
○法人名
株式会社高垣工務店
○代 表
高垣 功
○住 所
田辺市神子浜2-20-14
○TEL:0739-25-2768
○FAX:0739-25-2769
○営業時間:AM9:00〜PM6:00
○定休日:盆、年末年始
高垣工務店ホームページ
企画・制作 紀伊民報マルチメディア事業部

広々と見える家づくり。
ドアを開けて一歩足を踏み入れると、そこには広々とした玄関ホールが。
案内役の山本敦洋さんが「右側に靴箱として使用する収納があります」と教えてくれました。
のぞくと、足元から天井まで棚が付いた収納スペースがありました。「ウォークイン靴箱」といった具合でしょうか。ゴルフバッグなどを置けるスペースもあり、ゆったりとしていました。
なるべく家具がいらないよう、家中のあちらこちらに大容量の収納スペースを設けているそうです。部屋が家具で狭くならないし、地震でたんすなどの家具が倒れる心配も減ります。

リビングに入ると、天窓から明るい光が差し込んでいました。
リビングの天井は吹き抜けになっていて高く、家の骨組みとして使用している梁を生かした、ナチュラル感のある造りになっています。また、リビングとダイニング、キッチンが仕切られていないので、横の空間も広く感じます。

リビングから出られるテラスはテラコッタのフロアタイルが敷き詰められていて、バーベキューや夕涼み、子供の遊び場に適した広さ。道路に面していますが、目線より少し高いくらいの塀が、外からの視線を遮ってくれます。リビングとテラスを隔てる大窓は高さが約2.5m。ゆとりのある広さを感じました。

暮らしに合わせて機能を選んで
モデルハウスはもちろんバリアフリー、そして、オール電化。
リビングには電気式の床暖房も設置。暖かさを足元から体験できます。
窓はすべて防音効果、断熱効果、結露軽減が期待できる二重構造。
春にも構造見学レポートで紹介しましたが、保険会社も性能を認定しているという「火事に強い家」には、壁材にエンジニアリングパネル「ダイライト」が使用されています。
さらに、和室やリビング、収納スペースの壁材には湿度を調節する機能がある珪藻土が使われています。湿度の高い季節でも快適に過ごせます。
リビングに使用している壁材は、マイナスイオンを発生するそうです。このように部屋の機能に合わせて資材を使い分けています。
そのほか、家のあちこちに機能が満載。じっくりと見学したいものです。

外観も美しい
内装が重要なのはもちろんですが、外から見た家の姿も気になるところ。モデルハウスの正面に作られた塀、中央にあるテラスを目隠しするように囲む塀など、カーブを描いたデザインには温かみを感じます。縦長の窓は、すっきりとスタイリッシュな印象。
駐車スペースは芝生とコンクリートタイルが格子に組まれています。コンクリートだけで塗り堅められた駐車場とは違って、目に鮮やかな緑が美しく感じました。

■会社案内
○法人名
株式会社菅原工務店
○住 所
和歌山県田辺市あけぼの18-6
○電 話:0739-22-8089
○所属団体
(財)和歌山県建築住宅防災センター
○免許番号
建設業の許可 和歌山県知事(特定)第7902号
一級建築士事務所 和歌山県知事第(ト)652号
企画・制作 紀伊民報マルチメディア事業部

職人一家に育つ
「お父さんのおかげで商売ができるんやで、と良く言われますよ」。新藤整市社長は、田辺市文里1丁目の事務所でインタビューに応えました。父恒一郎さんは名棟梁として知られ、叙勲の栄にも浴しています。大工一筋の父の背中を見て育った新藤社長は、大阪府内の建築設計事務所に勤務した後に帰郷。設計とマネジメントを担当し、20年前から家業を盛り立ててきました。大工の技術は、弟の進弘さんが恒一郎さんから引き継ぎました。

紀州の山を守りたい
そんな新藤社長が2000年に出合ったのが、紀州産のスギ、ヒノキを積極的に一般住宅に利用する「木の国の家」です。田辺商工会議所の地域振興活性化事業推進委員会の提案でした。和歌山県内の山にスギ、ヒノキが植林されたのは1950〜60年代。広大な面積の自然林が、人間が手を入れ続けなければ荒廃してしまう人工林に変わりました。新藤さんは、「50〜60年生になった紀州材を積極的に使わなければ、紀州の山は死んでしまう」という提案に共感したのです。
委員会の代表を務めた建築士、中村伸吾さんが設計した家には驚きました。それまでの日本建築の常識は、節が多い材料は見えない所に使い、目に触れる所はきれいに整えるというものでした。ところが、中村さんの設計した家は、節をそのまま堂々と表に出しています。「節が見える家を建てるというのは、大工にとって許されないことでしたから、ショックを受けました」と新藤社長は話します。

強度に優れ、湿度を調節
もちろん、新藤社長の自宅も紀州材を使った家です。紀州材の良さはどういうころでしょうか。
「実際に住んでみると、木が湿度を調節してくれることを実感します。梅雨時でも室内がべたついた感じがしません」
曲げや圧縮の強度に優れ、見た目も美しいのが紀州材の特徴です。シロアリの食害が輸入材に比べてはるかに少ないという点も安心につながります。天然素材なので、アレルギーのある子供がいても、シックハウスを気にしなくて済みます。

欠点も説明
もちろん、欠点もあります。良く乾燥していて、しかも節のきれいな紀州材を大量に確保するのはなかなか難しいことです。今は、コスト削減のため製材所が在庫をあまり持たないからです。材料の確保から始めるので、工期はどうしても長めになります。むくの紀州材は生き物なので、家を建てたあとも乾燥が進み、ひび割れが出たりします。価格も輸入材や合板を使った家に比べると割高になります。家の建築費は設計によって千差万別ですが、新藤工務店では、1坪当たり55万円が一つの目安になります。新藤社長は、こういった欠点も施主に十分に説明した上で紀州材を薦めています。

誠実でありたい
「どんな工務店を目指していますか」という質問に新藤社長は即座に答えました。
「誠実にお客さんと向き合う工務店です」
「それでは、これから家を建てようという方へのアドバイスは?」
「住まいを建てるのは多くの方にとって一生に一度のことなので、後悔のないようにプランづくりにじっくりと時間をかけてください。もう一つは、地元の工務店を使ってください。どの工務店も、建築の坪単価にかかわらず質の高い仕事をしてくれるはずです」
○法人名
有限会社新藤工務店
○住 所
和歌山県田辺市文里1丁目23-40
○電話番号:0739-22-3037
○営業時間:AM8:00〜PM6:00
○取り扱い工事
 住宅設計施工
 店舗設計施工
 リフォーム(増改築)
○加盟団体
 田辺建築業協同組合
 辺建設業協同組合
 和歌山県建築士会
 (財)住宅保証機構
○免許番号
 和歌山県知事許可(般-14)
 第11569号
企画・制作 紀伊民報マルチメディア事業部

視覚の魔法
1階はリビング、タタミコーナー、キッチン、バスとトイレがあります。
リビングの天井は吹き抜け。それに、リビングとキッチンとの間に壁がないので広々とした印象です。キッチンとダイニングは、リビングより一段高くなっています。
「目線を考えた構造がポイント」とのこと。リビングスペースに自然と人が集まるそうです。キッチンからリビングを眺めると、その効果に驚きました。「キッチンで食事の仕度をしていてもリビングに居る子どもの様子も確認できるだろうなぁ」と思いました。

膨らむ楽しみ
2階に案内してもらいました。3つの部屋とトイレがあります。
南側の部屋を見ると「あ! 室内にハシゴが」。見上げるとそこにはロフト。上ると2畳くらいのスペースがありました。コンセントの差し込み口と照明があり、収納の他に色々活用ができそうです。南向きのバルコニーは曲線がやさしい印象で、乙女ゴコロをそそります。子どものころ、あこがれたものです。

構造のひみつ
こちらの住宅は一般的な木造住宅では行われていない「構造計算」がされているのがポイントだそうです。「それがなぜポイントなんですか?」
建てる地域によって環境はさまざま。建築前に構造計算(災害シミュレーション)をすることで、建てる場所に合った耐久性を確保できます。例えばこの家は、自然災害に対する強度が耐震レベル「3」の数値だそうです。耐震レベルは「1」〜「3」まであり、災害時の避難所として挙げられる学校や病院などがレベル「3」です。それらと同じだということは、台風にも地震にもとても強い家ということなのです。

フリーウォールの魔法
「この家は、フリーウォールだからお子さまの成長や家族構成の変化に合わせて間取りを変えられます。もちろん耐震性は変わりません」。「え、簡単にリフォームできるのですか?」
それは鉄骨の梁を使用しているから。梁がしっかりしているので、部屋を仕切る壁を取り外しても強度は変わらないのだそうです。屋外の鉄塔と同様の最高ランクのメッキ処理をしているのでサビにも安心ということです。「ほら、ここでジャンプしても床がきしまないでしょ?」。本当に床がしっかり安定しています。子どもが2階で自由に遊んでも階下に騒音が響きにくいのです。

生活で欠かせない所
せっかく見学に来たのだからと、あちらこちらをチェック。やはり収納が気になります。まずは、クローゼット。ここの注目は珪藻土を使用した壁材が張られていること。「何が良いのですか?」
この壁材は湿度調整ができ、そのためカビの発生が抑えられるそうです。
2階にあるウォークインクローゼットは2.5畳と広々! 小窓が2つ付いていて明るい印象です。もちろんキッチンの収納はたくさん備わっています。「ここにもある!ここはどんなのだろう?」。次々に開いて確かめたくなります。

扉のひみつ
「この引き戸も注目なんですよ」
サーッと閉められる扉を見ていたら、
完全に閉じる前にぴたっと止まったのです。
それから自動的にゆっくり閉じました。
「おぉ!」と思わず声を出してしまいました。
「最近の家はこうなんだ」

このモデルハウスのコンセプトは
『見て、さわって実感、なっとく』。
その通り、驚きと発見の見学でした。
○法人名
株式会社タナベハウス
○住 所
和歌山県田辺市中万呂869-40
○電話番号:0739-26-9668
○URL:http://www.tanabehouse.com
○加盟団体
 和歌山県宅地建物取引業協会
 全国宅地建物取引業保証協会
 住宅保証機構
 近畿公取協議会
○免許番号
 建築工事業 和歌山県知事許可
 般-14第12728号
 宅地建物取引業 和歌山県知事
(3)第3046号
企画・制作 紀伊民報マルチメディア事業部

広々とした室内
 モデルハウスは国道42号沿いに建っているので、すぐに分かります。
 出迎えてくれたのは畑本義勝社長。玄関を入ってまず、吹き抜けの玄関ホールを見上げました。天窓のカーテンが電動で動く仕組みで、明るい日差しが玄関いっぱいに広がります。
「なかなかいいですね」。ちょっと生意気な口調に、畑本社長は「普通の窓の3倍の明るさがあるんですよ」と、にっこり笑って答えてくれました。
玄関左側は6畳の和室。ずいぶん広く感じると思ったら、「メーターモジュール」というサイズで、尺貫法を基準にした関東間の1.2倍の広さがあるそうです。

女性に配慮
 リビングを兼ねたダイニングキッチンは22畳。とても広々としています。女性って、キッチンが広い家は結構ポイントが高いんですよね。冷蔵庫の隣には、高さ2m、5段の棚がある大きな食品庫。いろいろな物が入りそうです。
 キッチンから洗面所に向かうと、右側に小さめの机といすがありました。「どうしてここに机が?」。「家計簿をつけたり、ちょっとした用事をしたりとか、女性は家の中でこまごまとした仕事があるんですよ。専用の机があれば便利でしょ」と畑本さん。「なるほど」
 ドアは引き戸、階段や浴室には手すりがあり、敷居の段差がないなど、家全体がバリアフリー設計。それに、女性が家の中で動きやすいように部屋が配置されていることに感心しました。

ICASの部屋は真っ黒
 階段を上がり、いよいよ見学の目的である木炭を使ったという部屋に入ります。壁と天井は真っ黒。「えー、こんなに黒いの」
 「ヘルスコートという、液状活性触媒炭を塗ってあります。見学用に壁紙を張っていないので黒いんですが、本当は普通の部屋になります。安心してください」
 「私たちが説明する前に、まずビデオを見てください」と畑本さんはスイッチを入れました。
ICASはイオン・コントロール・アダプター・システムの略。炭にはもともと、温度を調節したり、湿気や臭いを吸着したりといった優れた特性があります。ICASは、電気を通しやすいという炭の性質を利用して、地中(庭)に埋めたアダプターからマイナスの電子を供給し、壁に塗った炭(ヘルスコート塗装)に空気中のプラスイオン(酸化粒子)を吸い寄せます。これで、部屋の中はマイナスイオン(抗酸化粒子)でいっぱいになります。

マイナスイオンの効果は?
 マイナスイオンというのは、健康づくりで注目されていますよね。ICASの部屋に2時間いるだけで血液がサラサラになり、血糖値や血圧が下がるということが、玉川大学工学部電子工学科の寺沢充夫先生らの実験で確かめられているそうです。アトピーやぜんそくが改善したという利用者の体験談もあります。
 「それって本当?」
 「予約していただければ、モデルハウスで血液の状態を見ていただくことができます」(畑本社長)。
新築で施工する場合、本体価格(6~8畳1室)は126万円(税込み)。リフォームでの施工は工程が増えるので見積もりが必要。
 ICASの部屋で説明を聞いているうちに、何となく体が軽くなったような気がしました。それだけでなく、住む人のことをとても良く考えている家という点も大きな魅力でした。
○法人名
株式会社五大
○住 所
和歌山県西牟婁郡上富田町岩崎475-1
○電話番号:0739-47-3820
○所属団体
和歌山県宅地建物取引業協会
○免許番号
建設業許可 和歌山県知事許可(般-17)第10826号
宅地建物取引業 和歌山県知事(4)第2938号
企画・制作 紀伊民報マルチメディア事業部

「ダイライト」を全面採用
モデルハウスは木造2階建てで、延べ床面積45坪(約148.5平方m)。2月上旬に着工しました。足場が組まれた現場では、職人の方々がてきぱきと仕事をしていました。
モデルハウスの壁材には、力強いイラストが書いてあります。「これは何?」。案内役で、1級建築士でもある菅原正章専務に聞きました。『ダイライトマン』というキャラクターだそうです。ダイライトは、東証一部上場の建設資材メーカー大建工業株式会社が販売する壁材です。とても優れた性質があり、菅原工務店では、これから建てる家の壁材をすべてダイライトに切り替えるということです。

保険会社も性能を認定
 ダイライトは、鉱物質繊維と火山性ガラス質材料を使ったエンジニアリングパネルです。これまでの構造用合板など木質系のパネルに比べてとても火に強いのが特長です。例えば防耐火性能実験では、木質系の壁が4分30秒から6分程度で火がついてしまうのに対して、ダイライトはびくともしません。火事に強いということが保険会社にも認められて、火災保険も安くなるということです。耐火性能割引が設定されているセコム損害保険株式会社の見積もりでは、木造モルタル住宅で損害保険金額2,000万円、保険期間30年の場合、他社火災保険の約84万円に対して、約51万円で済みます。
 このほかにも、湿気を良く通すので丈夫で長持ちするとか、家の大敵・シロアリを寄せ付けないといった優れた特長があるそうです。

地震に強い構造です
 家の中を見せてもらいました。「ここがダイニングキッチン、あちらがリビングルームです」。菅原さんが説明してくれますが、あまりぴんときません。それよりもびっくりしたのは、がっちりとした太い梁(はり)です。幅45cm、厚さ10.5cmもある紀州杉の梁が各部屋の天井に通してあるのです。聞くと、この家は柱や梁などにすべて紀州材を使っているそうです。そう言えば、中に入った時に木の香りがしました。

 もう一つ目に付いたのは、さまざまな形状の耐震金具が要所要所に使われていること。「構造計算をして金具の位置や数を決めています」と菅原さん。東南海・南海地震への備えや分譲マンションの耐震偽装が問題になったことなどから、耐震性に対する一般の関心が高まっていると言います。金具の使い方を見ておくだけでも、見学する価値があると思いました。
 最初に説明を受けたダイライトも、「地震に強い家」に一役買っています。「柱」と「強い壁」の組み合わせが地震や台風、火事に負けない家を建てる基本だということです。

■会社案内
○法人名
株式会社菅原工務店
○住 所
和歌山県田辺市あけぼの18-6
○電 話:0739-22-8089
○所属団体
(財)和歌山県建築住宅防災センター
○免許番号
建設業の許可 和歌山県知事(特定)第7902号
一級建築士事務所 和歌山県知事第(ト)652号
企画・制作 紀伊民報マルチメディア事業部

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