「ダイライト」を全面採用
モデルハウスは木造2階建てで、延べ床面積45坪(約148.5平方m)。2月上旬に着工しました。足場が組まれた現場では、職人の方々がてきぱきと仕事をしていました。
モデルハウスの壁材には、力強いイラストが書いてあります。「これは何?」。案内役で、1級建築士でもある菅原正章専務に聞きました。『ダイライトマン』というキャラクターだそうです。ダイライトは、東証一部上場の建設資材メーカー大建工業株式会社が販売する壁材です。とても優れた性質があり、菅原工務店では、これから建てる家の壁材をすべてダイライトに切り替えるということです。

保険会社も性能を認定
 ダイライトは、鉱物質繊維と火山性ガラス質材料を使ったエンジニアリングパネルです。これまでの構造用合板など木質系のパネルに比べてとても火に強いのが特長です。例えば防耐火性能実験では、木質系の壁が4分30秒から6分程度で火がついてしまうのに対して、ダイライトはびくともしません。火事に強いということが保険会社にも認められて、火災保険も安くなるということです。耐火性能割引が設定されているセコム損害保険株式会社の見積もりでは、木造モルタル住宅で損害保険金額2,000万円、保険期間30年の場合、他社火災保険の約84万円に対して、約51万円で済みます。
 このほかにも、湿気を良く通すので丈夫で長持ちするとか、家の大敵・シロアリを寄せ付けないといった優れた特長があるそうです。

地震に強い構造です
 家の中を見せてもらいました。「ここがダイニングキッチン、あちらがリビングルームです」。菅原さんが説明してくれますが、あまりぴんときません。それよりもびっくりしたのは、がっちりとした太い梁(はり)です。幅45cm、厚さ10.5cmもある紀州杉の梁が各部屋の天井に通してあるのです。聞くと、この家は柱や梁などにすべて紀州材を使っているそうです。そう言えば、中に入った時に木の香りがしました。

 もう一つ目に付いたのは、さまざまな形状の耐震金具が要所要所に使われていること。「構造計算をして金具の位置や数を決めています」と菅原さん。東南海・南海地震への備えや分譲マンションの耐震偽装が問題になったことなどから、耐震性に対する一般の関心が高まっていると言います。金具の使い方を見ておくだけでも、見学する価値があると思いました。
 最初に説明を受けたダイライトも、「地震に強い家」に一役買っています。「柱」と「強い壁」の組み合わせが地震や台風、火事に負けない家を建てる基本だということです。


企画・制作 紀伊民報マルチメディア事業部
■会社案内
○法人名
株式会社菅原工務店
○住 所
和歌山県田辺市あけぼの18-6
○電 話:0739-22-8089
○所属団体
(財)和歌山県建築住宅防災センター
○免許番号
建設業の許可 和歌山県知事(特定)第7902号
一級建築士事務所 和歌山県知事第(ト)652号