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KiiLife試乗記
ダイハツ
ミラ・トコット


【スペック】
全長×全幅×全高=3395×1475×1530mm▽ホイールベース=2455mm▽車重=720kg▽駆動方式=FF▽エンジン=658cc水冷3気筒DOHC、38kW(52馬力)/6800回転、60Nm(6.1kg)/5200回転▽燃料消費率=29.8km(JC08モード)▽トランスミッション=CVT▽車両本体価格=122万400円

【試乗車提供】
田辺ダイハツ販売
(田辺市東山1丁目、0739・22・2323)

[2018年11月8日 UP]
 ダイハツのミラ・トコットは、初めて車を購入する若い女性に向けて開発された新型車。シンプルなスタイル、死角が少ない広い窓、充実した安全装備、そして財布優しい価格が特長だ。

シンプルなデザイン
 トコットの企画・開発に当たっては女性社員がプロジェクトチームをつくり、利用者の視点から意見を出したという。その結果採用されたのが四角いスクエアなデザイン。女性は丸みを帯びたかわいらしいデザインを好むという思い込みがあるが、トコットはシンプルに仕上げられている。カタログの写真では地味な印象だったが、試乗車は黒ということもあり、意外に引き締まって見えた。
 外観と同様に内装もシンプルだ。水平基調のデザインを採用し、黒とベージュで上品にまとめている。運転席に座るとインパネには、白地の大きなアナログ式スピードメーターが見える。タコメーター(回転計)はないが、この車の用途を考えれば納得できる。
 バッグや小物を手元に置けるセンターコンソールトレー、スマホ2台が充電できるUSB電源ソケット、後部座席用のボトルホルダーなど随所に女性らしい気配りが感じられる。
 軽自動車でも200万円を超える車が珍しくない中で、トコットは手頃な価格を実現している。中間グレードのX"SAIII"が122万400円、上級グレードのG"SAIII"で129万6000円。いずれも最新の安全装備が標準なので、安心して運転することができる。

装備にも気配り
 試乗車はX"SAIII"。運転席のシートは男性にはやや小ぶりだが、左右の支えがしっかりしている。上級グレードのGは運転席、助手席ともヒーターを標準装備する。Xグレードにはオプションで設定されている。朝晩の冷え込みが厳しくなるこれからの季節にはうれしい装備だ。
 後部座席は、リポーターが座って膝の前に握り拳縦二つ分の余裕があった。頭上も二つ分の空間がありゆったりしている。ただ、シートの座面は男性が座るには短めだった。
 ダイハツの自然吸気エンジンは低回転から力がある。トコットは車重が軽いので、スタートは軽やかだ。足回りは柔らかめで、街中での乗り心地はいい。タイヤサイズが155/65R14と、最近はやりの扁平(へんぺい)タイヤでないこともソフトに感じる要因。扁平でインチサイズの大きいタイヤは交換の際に値段が高いので、こちらの方が経済的だ。
 直線基調の車体は、窓の面積が大きくて見晴らしがいい。ボンネットの端はシートに深く座っていると見えないが、少し身を乗り出せば確認できる。おかげで狭い路地を走るときに車両感覚がつかみやすい。
 ハンドリングは基本的に素直だ。ステアリングの操舵(そうだ)力も軽いので、軽快に走ることができる。ところがそこに甘えて早めの速度でカーブに入ると、外側に引っ張られるアンダーステアが強く出て驚かされる。これは、乗り心地を良くするために、カーブでフロントの傾きを抑えるスタビライザーを入れていないためだろう。飛ばす車ではないので、「スピードの出し過ぎだよ」と警告してくれていると考えればいい。

ぶつけないよう 6個のセンサー
 トコットは、運転者の死角を減らすことと安全装備にこだわっている。装備の一つが、狭い路地や駐車の際に車をぶつけないよう注意を促すコーナーセンサー。フロントに4個、リアに2個装着されていて、障害物に接近すると距離に応じて警告音とインパネの表示で知らせてくれる。これは高級車並みの装備で、普及価格帯の軽自動車に設定されるのは珍しい。
 もう一つはパノラマモニター。四つのカメラで車の前後左右を映し、運転席から見えるようにする機能。上空から見下ろしたような画像と後方の画像との組み合わせや、左サイドと後方など6種類の画面を切り替えることができる。
 安全運転を支援するスマートアシストIIIは歩行者も検知し、衝突の危険があるときには緊急ブレーキをかけて被害を軽減する。車線をはみ出しそうなときの警報機能や前方・後方に障害物がある場合の誤発進抑制制御機能、先行車発進お知らせ機能、オートハイビームなどがある。
 さらに、衝突事故のさいに乗員を守るSRSサイドエアバッグ(運転席、助手席)、SRSカーテンシールドエアバッグ(前後席)を軽自動車で初めて全グレードに標準装備した。
 トコットは、ミラ・イースと並ぶダイハツの基本モデル。運転初心者の若い女性を想定して企画されたモデルだが、シンプルなデザインの内外装や充実した安全装備、手頃な価格などで男女を問わず幅広い層に受け入れられそうだ。

リポータープロフィル
  【長瀬稚春】 運転免許歴43年。紀伊民報制作部長